双子かもと言われた…。はっきりわかるのはいつ?それまで不安で仕方がない…。
そんな風に思っていますか?
妊娠は嬉しいこととは言え、医師から突然「双子かもしれない」と言われたら、かなり動揺してしまいますよね…。
私は、妊娠5週で双子かもと言われ、その翌週にハッキリと双子妊娠がわかりました。
その間の1週間は色々な不安が押し寄せて気が気じゃありませんでした。
人は、「知らない」ことが多ければ多いほど、不安は大きくなるのだそうです。
そこで今回の記事では、
- 双子の妊娠はいつわかる?
- 双子についての基礎知識(双子にも種類がある!)
- 双子の妊娠がわかったら知っておきたいこと・リスク
- 双子かもと言われたら気になる疑問(出産一時金・産休時期・つわりなど)
について私の経験談を交えてお伝えしていきます。
双子について正しい知識をもち、不安を少しでも解消できればと思います。
双子かも?と言われ、不安な気持ちに押しつぶされそうになっている方はぜひ最後まで記事をご覧くださいね。
妊娠初期に双子かもと言われた
妊娠超初期
私は海外にて不妊治療をしていました。
判定日の4週に入ったばかりの当日に妊娠が判明。
その時は尿検査で出たhcgの量で妊娠がわかりました。
※hcg…妊娠すると尿に出るホルモン
通常、正常な妊娠4週でのhcg量は100~200 IU/lだそうです。
実は私、その時のhcgが3,000IU/lを超えていたんですね。
私に知識があれば、その時に「もしかしたら双子かも?!」となったかもしれません。
ですが、その時にはドクターからも何も言われず、妊娠したという嬉しい事実だけを家に持ち帰りました。
妊娠初期(5週)
エコーで胎嚢を確認することになりました。
一瞬頭が真っ白になりましたが、まだはっきりわからないし、双子だと思うと急にドキドキするので、血の塊だと思うことにしました。
うん、きっと血の塊だ…。
え、でも、不安!ものすごく不安!
周りに双子もいないし双子について知っていることが全然ないよ~。
妊娠初期(6週)
もう一度エコーで確認することになりました。
すると、通訳さんにもぞもぞとドクターが話し、通訳さんがはっきりと私に言いました。
「双子です…」
その時の通訳さんの言い方が、なんだか気の毒そうな感じだったのが今思い出してもムカッとします。(-“-)
「双子ですよ!おめでとうございます!」って言ってくれていたらその後の私の気持ちも全然違ったかもしれません。
まぁそれが原因では無いですが、双子妊娠が確定した時点でどっと不安が押し寄せてきました。
お金どうしよう。教育費かかるよね?
双子妊娠って大丈夫なの?リスクとか母体への危険性はないの?
ちゃんと無事に生まれてくるんだろうか?
上の子はどう思うかな?
色々な感情や不安が心の中で入り混じり、「双子を妊娠して嬉しい」という気持ちはほとんど湧いてきませんでした。
帰りの車の中では、ただただ夫にどう報告しようかとそればかり考えていました。
それからというもの双子についての情報を検索しまくりました。
双子妊娠はいつわかることが多いか
双子は、種類によって胎嚢が一つのものと二つのものがあります。
(これは後程詳しく解説しますね)
胎嚢が二つの双子(DD双胎)の場合には、早くて妊娠5週以降(月経予定日から1週間ほど)に双子とわかることが多いです。
胎囊がひとつの双子(MD・MM双胎)の場合には、心拍もしくは胎芽が2つ確認できる妊娠6週以降(月経予定日から2週間ほど)にわかることが多いようです。
次に、双子の種類を詳しく解説していきますね。
双子の種類①:一卵性・二卵性とは
双子と言うと、一卵性とか二卵性という言葉を聞いたことがあると思います。
一卵性か二卵性かは「受精卵の数」で決まります。
- 一卵性…一つの卵子と一つの精子が受精。細胞分裂の段階で二つにわかれ、2人の胎児となる
- 二卵性…二つの卵子と二つの精子がそれぞれ受精
一卵性の双子はもともとは一つの受精卵が2つに分かれたものなので遺伝子が同じです。
そのため、見た目もそっくりで生まれてきます。
二卵性の双子は受精卵が二つなので、遺伝子が違っています。
そのため、性別や血液型も同じとは限らず、見た目は「兄弟・姉妹程度には似ている」と言えます。
双子の種類②:膜性とは
一卵性か二卵性かは、実は医学的にはあまり重要視されないのだそうです。
双子妊婦のリスクを管理する上でとても大切なのが「膜性(まくせい)」というものです。
双子は、膜性によって、3つの種類に分類されます。
- 「二絨毛膜二羊膜双胎(DD双胎)」…絨毛膜が2つで羊膜が2つ
- 「一絨毛膜二羊膜双胎(MD双胎)」…絨毛膜が1つで羊膜が2つ
- 「一絨毛膜一羊膜双胎(MM双胎)」…絨毛膜が1つで羊膜が1つ
絨毛膜(じゅうもうまく)…胎嚢を形成するもの
羊膜(ようまく)…胎児を包み、羊水を保持している薄い膜
①二絨毛膜二羊膜双胎(DD双胎)
胎嚢=絨毛膜と言えるので、胎嚢の数が絨毛膜の数となります。
胎囊が確認できる時期(妊娠5 週以降)で胎囊が 2つ確認できれば DD双胎といえます。
DD双胎は、胎盤もそれぞれ2人分(2つ)できていきます。
胎盤の役割は、胎盤から伸びたへその緒を通して赤ちゃんへ酸素や栄養を送ることです。
子宮に2人でいるという以外は、ほとんど単胎妊娠の赤ちゃんと環境は同じになりますね。
3つの膜性の中では、最もリスクが少ないのがDD双胎です。
②一絨毛膜二羊膜双胎(MD双胎)
胎嚢が一つで、その中で二つの羊膜にそれぞれ包まれているのがMD双胎です。
ひとつの胎盤を共有し、ママから栄養を貰っています。
③一絨毛膜一羊膜双胎(MM双胎)
胎嚢がひとつ。更に、ひとつの羊膜に2人が一緒に入っているのがMM双胎です。
胎盤も共有しています。
リスク管理の重要度としては、DD<MD<MMとなります。
今考えてみると、私の場合妊娠5週で胎嚢が二つあったので、その時点でDD双胎だったのですが、当時は膜性の知識が一切なく全くわかっておらず不安ばかりでした。
双子かもと言われたら知っておきたいリスク
双子妊婦のリスクは、やはり単胎妊娠の場合よりも高いです。
妊娠は病気ではないと言われますが、双子妊娠は「異常妊娠」と呼ばれます(言い方悪いですよね)
そのため、正常な妊娠よりも、妊娠の経過は気をつけて管理される必要があります。
そのため、双子は妊婦健診の頻度が高いのですね。
具体的にはどんなリスクがあるのか見ていきましょう。
①早産・切迫早産
早産とは、妊娠22週~37週未満の分娩のことをいいます。
妊娠37週になると、いつでも胎児が子宮の外に出てこられる状態になると言われています。
双子妊娠の約50%が早産になると言われているそうです。
赤ちゃんがお腹の中で過ごす日数が少ないと、赤ちゃんの身体や機能が未熟なままで産まれてきてしまうんですね。
早産になりそうな状態が「切迫早産」です。
切迫早産と診断された場合には即入院になり、医師の管理のもと安静に過ごすことになります。
これを管理入院といいます。
私も切迫早産になり、管理入院を経て37週で出産しました。
切迫早産の兆候は「お腹の張り」や「出血」などです。
兆候を早期に見つけて診断してもらうために、妊婦健診は必ず受診することが大切です。
双子妊婦は、常に管理入院の可能性を頭に入れておきましょう。
いざ入院となった時に慌てずに済みます。
管理入院の準備品についてはこちらの記事にまとめてあります。
②妊娠高血圧症候群
妊娠20週以降に高血圧やたんぱく尿を伴う症状が出ることです。
妊娠高血圧症候群になると、出産まで入院になります。
妊娠高血圧症候群を予防するには、塩分を控えめにして体重を増やさないようにすることが大切だそうです。
③胎児発育不全
お腹の赤ちゃんの体重があまり増えていかない状態のことです。
双子の場合、1人が順調に増えていてももう1人が増えないという場合があります。
④胎児先天異常
胎児の体の一部の形や働きなどに異常がある状態です。
単胎の場合では2~3%なのに対して、双子では6~7%に増えます。
二絨毛膜双胎より一絨毛膜双胎で多いことがわかっています。
⑤双胎間輸血症候群(そうたいかんゆけつしょうこうぐん)
これは、胎盤を共有している「MD双胎」と「MM双胎」の間で起こりえるリスクです。
胎盤を共有するということは、双子の間で血液の行き来があるということを意味します。
この血液の行き来がアンバランスになると、1人は羊水過多となりもう1人は羊水が減少します。
その結果心不全や発育不全などが起こります。
血液の行き来をレーザーで遮断する手術が標準的な治療法です。
また、双胎間輸血症候群ではないけれども、何らかの原因で双子のどちらかが発育不全になるということもあるそうです。
⑥臍帯相互巻絡(さいたいそうごけんらく)
これは、MM双胎の場合に起こりえるリスクです。
分かりやすく言うと、2人のへその緒が絡まってしまう状態のことです。
MM双胎はお部屋が一つなので、どうしても絡まりやすいんですね。
へその緒が絡まってしまうと、赤ちゃん達へ血液が流れなくなり、危険な状態になってしまいます。
そのため、MM双胎の場合は早めに入院してしっかりと管理されていくのが一般的ということです。
双子を妊娠したら様々なリスクがあることがわかりました。
ですが、心配しすぎることもストレスになり良くありません。
双子かもと言われたけど違った…バニシングツインとは
私は双子を妊娠するまでバニシングツインという言葉を聞いたことがありませんでした。
バニシングツインとは、妊娠初期の6週目から8週目ごろの間に、双子のどちらか1人を流産してしまうことです。
流産しても特に処置は必要ではなく、亡くなった1人は自然にママの身体に吸収されるのだそうです。
とても不思議で神秘的な出来事ですね。
双子かもと言われたけど次の検診では違った、という場合はバニシングツインだった可能性がありますね。
双子かもと言われたら、気になる疑問
出産育児一時金は2人分もらえる
双子かもと言われたら、まずお金の不安を感じる人は多いと思います。
出産すると貰える出産育児一時金ですが、双子を出産した場合、
42万円×2人分=合計84万円支給されます。
職場への報告と産前休暇について
実は双子には安定期が無いと言われています。
一般的には安定期に入った妊娠5ヶ月頃に職場や周りの友人へ妊娠報告をすると思います。
ですが、双子の場合にはつわりが重かったり安静がとても大切なことから、職場(特に上司)へは早めに報告した方が良いと思います。
産前休暇については、単胎妊娠よりも早く、予定日の14週前から取ることができます。
妊娠7ヶ月頃です。
実際、妊娠5ヶ月を過ぎるとお腹がどんどん大きくなるので、それまでに周りには妊娠したことがわかると思います。
妊娠7ヶ月ともなるとお腹がかなり大きくなり張りなども感じることもあるため、双子妊婦が仕事ができるのもこの時期が限界な気がします。
双子の場合は産休に入るのが早いこともあり、引継ぎなども早くしておく必要がありますので、上司だけにでも初期に報告しておいた方がスムーズに産休に入れますよ。
双子の妊娠報告についてはこちらの記事をご覧ください。
分娩はどこでできる?
双子かもと言われたら、まずは今の産婦人科でしっかり経過を見てもらいます。
そして双子妊娠が確定したら、大きな病院での妊婦健診、分娩を勧められることが多いです。
大きな病院とは、「周産期医療センター」などの、管理入院体制が整っていたり、帝王切開や緊急手術ができる病院のことです。
周産期医療センターにはNICUといって、小さく産まれた赤ちゃんやトラブルを抱えて生まれてきた赤ちゃんの治療をするところがあります。
母体と、生まれてきた双子ちゃんの安全と安心のために、体制の整った病院が近くにあるのかどうかも気にしておくと良いと思います。
双子を妊娠するとつわりはひどい?
つわりが始まったのは妊娠4週からでした。
判定日の時にすでに始まっていたんですね。
これ、かなり早い方だと思うのですが、おそらくhcgの量が関係しているのではと思います。
双子妊娠時のつわりについてはこちらの記事に詳しくまとめてあります。
双子だと妊娠線がひどい?
双子の場合お腹が急激に大きくなるので妊娠線がひどい傾向があります。
お腹だけでなく、お尻や太ももも大きくなるので、気が付かないうちに妊娠線ができているということもあります。
妊娠線の予防のコツは「お腹が大きくなる前から始めること」です。
おススメの妊娠線予防クリームはこちらの記事でご紹介しているので参考にして下さいね。
双子だと、葉酸は倍飲まなきゃいけない?
葉酸は、双子であっても倍飲む必要はありません。
ですが、妊娠している方は必ず妊娠初期には摂取しなければならない栄養素です。
葉酸不足によるリスクやおすすめの葉酸サプリはこちらの記事を参考にして下さいね。
まとめ:双子は大変!だけど幸せ!!
突然双子かもしれないと言われたら動揺してしまいますよね。
さらに色々なリスクもあり不安になってしまった方もいるかもしれません。
ですが、双子でも、早産とはいえ37週に近い週数で出産することが多いそうです。
トラブルの早期発見のためにはしっかり妊婦健診を受けることが一番大切です。
また、自宅でできることは「安静」。
安静は双子妊婦のキーワードです。
過度に心配しすぎるのではなく、リスクについて正しい知識を持ったうえで自分でできること(=安静)をして、体調が悪い時には絶対に無理をしないようにしましょう。
我が家の双子はまもなく5歳になりますがとても元気にすくすく成長しています。
ここまで来るのに大変なことはたくさんありましたが、今では双子を産んでいない自分が考えられません!
双子を授かって、本当にラッキーだったと心から思い、感謝の気持ちでいっぱいです。
あなたにも幸せなマタニティライフが訪れますように。
最後までお読みいただきありがとうございました。